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設計方法
■テストをしっかりと行い製品の開発を行います
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ここでは、ダウンサスの設計方法を分かりやすくご説明します。 まず、ノーマル車輌からデーターを採取します。車高や、最低地上高はもちろん、ここで重要なのはスプリングのセット長の計測です。 1G状態、0G状態、さらに最大荷重時のセット長を計測します。スプリングが車輌にセットされた状態で計測するので車の構造上、スプリングが隠れて計りづらいものもあります。 ※1G状態・・車輌が地面に接地している状態のスプリングの長さ ※0G状態・・車輌を4輪とも浮かせスプリングが伸びきった状態のスプリングの長さ ※最大荷重時・・これ以上縮まらないスプリングの長さ |
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次に純正バネ単体の寸法を計測します。試作品を作るための基本となるデータなので慎重に行います。専用のゲージを使い外径、線径、巻き数、自由長とバネレートも計測します。また端末の形状やバネ全体のフォルムを確認します。 荷重試験機に純正スプリングをセットし、予め計測しておいた1G状態の長さになるよう荷重を掛けます。 |
仮に1G状態のスプリングの長さが200mmだとします。荷重試験機で200mmの長さになるまで荷重を掛けていきます。その時の荷重が400kgだったとします。ダウン量30mmのダウンサスを作りたいのなら、同じ400kgの荷重で170mmの長さになるよう自由長、巻き数などを変更し設計していくのです。
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自由長を短くすれば車高を下げることは簡単に出来ますが、自由長と0Gのセット長がほぼ同じで、自由長を短くするとバネに遊びが出てしまう場合があります。 このような時は、自由長を短くせず、不等ピッチの巻き方を採用します。(左画像参照) 不等ピッチを採用することでスプリングに遊びが無く、バネレートをUPさせてローダウンさせることが可能です。 |
不等ピッチ部分の長さは、目標のダウン量に合わせて調整します。必要以上に不等ピッチ部分を多く設計してしまうとその結果、1G状態でのストロークが減り、バネ単体の重量の増加、つまりバネ下荷重の増加につながり、スプリングのコストにも悪影響がでます。
適正な長さになるようメイクアンドトライを繰り返し煮詰めていきます。
ここは、設計者の技量に差がでる大きなポイントです。
また、1G状態で不等ピッチ部分の線間が密着するよう設計しないと、バネからの異音が出やすくなります。エスペリアでは、車種ごとに開発段階で異音が出なくなるまでテストを行っています。
さらに、へたりの無いようバネの線径や巻き数を厳選し応力計算を入念に行い試作品を製作します。
これがダウンサス設計の概略です。このあと、試作品をテスト車輌に装着します。この際、スプリングを装着するにあたり問題が無いか細部まで確認します。走行テストも十分繰り返しセッティングが煮詰まった段階でいよいよ量産スタートです。